有料老人ホーム・介護施設の資料請求ならオアシスナビ

広告掲載をご検討の方

オアシスナビ×ハートページ

「食事をほとんど食べない高齢の父。無理に食べさせるべきですか?」1|オアシスナビ 介護の知恵袋では、お役立ち情報を毎日配信!

目的別に記事を探す

連載スタート!認知症★ドタバタ介護日記

W認知症・じーちゃんばーちゃんと暮らす、ゆず子の介護奮闘記!

妹が受けた、ばーちゃんからの洗礼!~漫画★孫娘のガチンコ介護

2月28日

妹が受けた、ばーちゃんからの洗礼!~漫画★孫娘のガチンコ介護

→続きはこちら

「食事をほとんど食べない高齢の父。無理に食べさせるべきですか?」1

2015年8月28日

今回からは、新連載がスタートします。病気になったり老衰していく高齢者を、家族がどうケアしていけばいいか…、対応の仕方や心の持ち方について、在宅医療を専門とする医師にお聞きします。
答えてくれるのは、オアシスナビでおなじみの、上條内科クリニック院長・上條武雄先生です。地域に密着した、在宅医・かかりつけ医として、たくさんの高齢者をサポートし、看取りもしてきた上條先生。
先生が実際に関わってこられたご家族のエピソードなどを通し、普段は語られることの少ない「終末期」や「死を迎えること・受け入れること」についても、教えていただきます。

 

シリーズ第1回目は、「食事を食べなくなる」ことについて。食べることは人生の楽しみでもあり、元気の源でもあります。でも、人は加齢にしたがって少しずつ食べられなくなっていきます。家族としてどのように受け止めていけばよいのでしょうか。4回連載でお伝えします。

<回答:上條内科クリニック 院長 上條武雄 / 構成・文:椎崎亮子>

 

 

【 質問 父親の食欲について ~85歳・要介護度5 】

高齢の父がほとんど食事を摂らなくなりました。無理にでも食べさせたほうがよいのでしょうか。
85歳、アルツハイマー型認知症あり、要介護度5(質問者は娘)

 

1_1高齢の父が、ほとんど食事を摂ってくれなくなりました。1年ほど前までは自力で食事ができ、出したものはほぼ全量食べられていましたが、その後どんどん食が細くなってきました。病院で調べてもらいましたが、特に大きな病気はないと医師はいいます。
今では食事は全介助が必要で、何を差し出しても口を開くことが少なくなりました。気が向いて食べてくれてもほんのふたくち、みくちであとは口を閉じてしまいます。果物のゼリーや、ジュースは比較的口にしてくれますが、ご飯やおかず類は見ただけで顔を背けてしまうこともあります。
体重も減っていく一方です。このままでは、餓死のような形になるのではないかと恐ろしくてなりません。無理にでも食べさせるか、あるいは胃ろうをつけて栄養を補ったほうが良いのでしょうか。

 

 

【 上條先生の回答 】

食欲がなくなるのは、人生の大団円に向けた自然な課程です

1_2お父様がほとんど何も召し上がらないとのこと、お子さんとしてはやはり心配で、不安を感じていらっしゃることでしょう。

 

およそ1年ぐらいをかけて食事を摂る量が減り、自力では食べられなくなっているのですね。また、食事は全介助が必要であること、ご自身の意思で口を開かないように見受けられること、そして目立った疾患はないことから、お父様の食欲の衰えは、人生の終末期に向かう、自然な課程としての衰えであると感じられます。

 

お父様の食欲がなんらかの体調不良によって引き起こされていないか、適切な治療で改善するかどうかといったことを主治医とともによく確認し終わっているのであれば、ここからはもう、積極的な医療の出番ではないかもしれません。

 

ですが、ご本人に残されている機能をできるだけ生かすことはQOL(Quality of Life=生活の質)を保つことにつながります。具体的には、次のことを気にしながらケアを続け、時々、実際に確認もすることが大切です。

 

(1)口腔内の異常がないか
(2)体のどこかに痛みや違和感はないか
(3)便秘や下痢などの消化器の異常がないか

 

特に(1)の口腔内、特に歯や義歯の異常や汚れの蓄積は、気づきにくいですが食欲不振の原因になりがちです。ケアすることで不快感がとれ、わずかでも食欲が回復することもあります。

 

良い「人生の終わらせ方」を視野に入れましょう

1_3ご家族としてはつらい気持ちになるかもしれませんが、この先、何をしてさしあげても改善が見られなくなるときが、いずれ訪れるでしょう。そのときに、ご家族や介護者はどのような心がまえでいるとよいのかが焦点になってきます。

 

ここからのご家族の役目は、ご本人が人生を良く終わらせることのお手伝い、と言っていいと思います。高齢者への医療、介護は、最後には生きる時間をただ延ばすのではなく、その方自身がいかに楽に、気持ちよく残された時間を過ごせるかを一番に考えます。

 

ご本人がすでに食べることを欲していないのに、家族が、元気になって欲しいとの思いから無理強いをしてしまっていることも実はよく見られることです。人はみな、いずれ人生の終着駅、死にたどり着きます。そこへ向かう過程にあるご本人に、無理強いをして嫌な思いをさせてしまうことは、その方らしい生き方を妨げることになってしまうのです。

 

次回は、終末期に向けての「食欲の変化」をたどりながら、お父様の現状をどのように受け止め、寄り添っていけばよいかを考えます。

 

「無理に食べさせるべき?」の記事をすべて見る

 

●こちらの記事も参考にしてください
→高齢者の病気・ケガ「高齢者の食欲不振」

 

 

プロフィール

kami上條内科クリニック院長・医学博士 上條武雄先生
1992年慈恵会医科大学卒業後、2003~2007年まで上野原市立病院内科勤務。2007年から横浜市内の在宅療養支援診療所3ヶ所に勤務の後、2011年に上野原市に上條内科クリニックを開業。地域を支える在宅医として、認知症ケア・緩和ケアなどにも力を入れる一方、アニマルセラピーの普及や、医療・介護が連携しやすい仕組みづくりにも取り組む。忙しく飛び回る毎日の癒しは愛犬のチワワたち(花音、鈴音ともに7歳)。自身でアニマルセラピーの効果を感じる日々。

関連する記事
コメントを書く
ユーザー名:40文字以内
コメント:200文字以内

テーマで記事を探す

高齢者の病気

高齢者のケガ

高齢者のかかりやすい主な病気

<症状別>病気との付き合い方

高齢者に起こりやすい事故

在宅医 ドクター上條に聞く

この条件で検索

このページのトップに戻る

都道府県から老人ホームを探す