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高齢者にリハビリが必要になるのはどんな時?

2014年8月22日

「リハビリが必要になる」とはどのようなことか、健康なときには想像しにくいものです。
日常の動作が不自由になり介助・介護が必要になったとき、機能回復を支えてくださるのが理学療法士・作業療法士などのリハビリテーション専門職。
理学療法士の天童香さん、作業療法士の佐藤隼さんにお話を伺いました。

 

Q.高齢者にリハビリが必要になるのは、どんなときですか?

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理学療法士 天童香さん

A.

天童 転倒による骨折や脳梗塞による麻痺、リウマチや関節炎などリハビリが必要になる原因はさまざま。

ご高齢の方は原因が複合的なことが多いのです。
たとえば、糖尿病による足の神経障害や脳血管疾患などを持っていて、歩きにくくなって転倒されるとか、呼吸器疾患から転倒に至り骨折という方もいらっしゃいます。

 

佐藤 大腿骨頸部骨折をされて手術をすると、ベッド上での生活となり、刺激が少なくなって認知症が進みやすくなります。また、廃用性症候群といって、身体を動かさないことによって筋力や作業意欲が低下し、結果として日常生活に支障をきたすようになることも少なくありません。
そのようなことを防ぐため、最近ではケガなどで手術・入院された場合には、早くベッドから離れられるよう、早期にリハビリを開始しています。

 

Q.具体的なリハビリの流れは?

A.
佐藤 リハビリは、病期(病気やケガの進行や治癒の度合い)によって変わります。
病気やケガをしてすぐの時期(急性期)では、生命維持や手術などの医学的管理が中心に行われます。その中でリハビリとして、たとえば骨折であれば、全身の筋力・抵抗力の低下を防ぐために骨折部位以外の場所からリハビリを開始します。医師が骨折部位を動かしてよいと判断したら、関節が固くならないように関節を動かせる範囲を広げる訓練を始めます
その後、身体の状態をみながら、少しずつ筋肉に力を加える筋力訓練に移行します。
手術など、一定期間集中的な治療をする病院を急性期病院と言いますが、ここに入院する期間は2週間から1カ月程度と短いことが多く、その後は回復期病院(リハビリテーション病院やリハビリ病棟など)へ移ります。

 

 

他職種スタッフなどが集まってリハビリ計画を策定

他職種スタッフなどが集まって、リハビリ計画を策定

天童 当院の回復期病棟では、入浴動作訓練や歩行訓練などの日常生活動作訓練を行い、ご自宅に帰ることを目標とすることが多いですね。
自宅や施設へ戻ったあとは、実生活の中で目標をたてて、その生活目標を実現するために必要な動作訓練を継続します。また、身体機能や生活動作能力が低下しないように訓練することもリハビリに入ります。

 

 

 

 

Q.理学療法士や作業療法士は、それぞれどのようにリハビリに関わるのですか?

A.
天童 まずはその方の身体の状態を正しく判定することから始まります。何ができて、何ができないのか、どこまで身体を動かせるのかなどです。
理学療法は、立ち上がる、座る、歩くなど、比較的大きな動作に着目します。たとえば「トイレに行く」という動作が必要であれば、車いすで行くのか、歩いて行くのかを考え、動作に結びつけるのが理学療法と言えます。下肢(脚・足)、下半身の動きにかかわることが多いのが理学療法、上肢(腕・手)、上半身の動きにかかわることが多いのが作業療法とも言いますが、重なっている部分もあります。

 

作業療法士 佐藤隼さん

作業療法士 佐藤隼さん

佐藤 作業療法は「生活」を視点とします。
生活とは、ひとつひとつの「作業」の連続です。よく「意味ある作業」と表現するのですが、簡単に言うとご本人が「何をしたいか」に着目し、それがなぜできないのか、どう工夫すればできるのかを、身体だけでなく認知の状態をも含めて解決策を見出していき、具体的なメニューを盛り込んだリハビリ計画を立案、実行までの過程を支援します。

 

 

 

 

Q.リハビリは、何を目指して行われるのですか?

A.

佐藤 リハビリテーションとは、「身体を良くしていくこと」と単純に考えられがちなのですが、私たちはその人の「尊厳の再獲得」ととらえています
その方の尊厳、生活をあるべき姿にするためのすべての行為がリハビリなのです。疾患やケガで障害を負われた方は、100%の回復を望まれますが、実現できない場合もあります。
そのときは、現在の身体の状態でできることを考え、どのように以前の生活に近づけるのか。障害を持ちながらも、どうその人らしく生きていくかを考えるのが一番大切です。

 

天童 杖や車いす、歩行器、装具や、さまざまな自助具など、身体の動きを補助する福祉用具を使いながらその方の望む目標を達成することも、リハビリの重要な部分です。
たとえばある方は、車いすで生活されていましたが、かかりつけの歯科医院にいくとき、歯科医院のスタッフに車いすを抱え上げてもらわなければならなかったので、なんとか歩いて行けるようになりたいとおっしゃいました。
そこで本人とご家族の「思い」を第一に考え、杖を使った階段昇降訓練を行い、今ではご家族の介助があれば、自力で通院できるようになりました。

 

階段を昇り降りする訓練の様子

階段を昇り降りする訓練の様子

佐藤 ご本人の身体機能の回復だけでなく、その方の介助・介護をされるご家族、ご家庭全体が、スムーズに生活できることを目指すことも、リハビリを考える上で非常に重要です。
リハビリの「ゴール」を、どこまでを求めるのかは、人それぞれです。自立が目標と言われますが、ご自身で目標をたて実行できる「自律」を目指して双方が力を合わせていくのが理想ですね。

 

 

 

Q.リハビリは、病院、通所、老人ホーム、在宅への訪問などいろいろな場所で行われますが、それぞれの違いは?

A.

天童 病院、通所リハビリ、老人ホーム内のリハビリルームの3つのリハビリは、リハビリ中の患者さんが集まるので、辛い思いも共感しながらお互いに励ましあったり刺激を与え合う面が期待できます。自宅でひとりではなかなかリハビリに取り組めないけれど、デイケアでなら頑張れる、という方もいます。

 

佐藤 訪問リハビリは、その方が実際に生活されている空間・場面でリハビリができることが大きなメリットです。老人ホームの個室でのリハビリも、一部訪問リハビリにあたります。

 

天童 病院と実際に暮らす場所では環境が異なります。自分でトイレに行けるように練習しても、トイレの広さが違ったり、手すりの高さが違うだけで思うように動けない場合もあります。
普段過ごす環境だとより実践的な訓練ができ、実際に介護をする方(老人ホームの介護スタッフやご家族)にも、注意点などを伝えることができます。

 

佐藤 それぞれに良いところがありますから、訪問とデイケアを併用されるのも一案だと思います。

 

Q.介護とリハビリは、どのように関連していますか?

A.

佐藤 自立支援という意味で介護職と療法士の連携は非常に重要です。
私たちは介入できる回数や機会が限られていて、いわばその方の生活を“点”で支えています。対して介護職は生活を“面”で支えています。
「どうしたらできるのか」を私たちからお伝えして、実際の生活の中で介護職の方にも実行していただくなどの情報交換・連携を積極的に進めています。

 

天童 今後は入院期間もますます短くなり、老人ホームやサービス付き高齢者住宅などを含む在宅に戻られる方がより増えるでしょう。
入院中から在宅を見据え、切れ目ない連携を行うことが大切だと思います。

 

 

集団で行うリハビリには歌や道具を利用することも

集団で行うリハビリには歌や道具を利用することも

佐藤 介護予防という点でもリハビリの知識は大切です。病気が悪化したり大きなケガをする前に、機能回復や維持のためのリハビリ体操なども常日頃から実施されているといいですね。
理学療法士や作業療法士などは、現状では病院や施設、通所リハビリ、訪問リハビリでのご病気になられた方を対象とすることが中心ですが、将来的には自治会や公民館などのもっと地域に密着したところで、いつでもリハビリ職種に生活相談ができるようになれば、高齢社会を乗り越え、もっと暮らしやすくなるのではないかと思いますね。

 

プロフィール

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さがみリハビリテーション病院
リハビリテーション科
主任 作業療法士 佐藤隼さん(左)
主任 理学療法士 天童香さん(右)

お二人ともキャリア9年の療法士。これまでに回復期リハビリ病棟や通所リハビリセンターでのリハビリや在宅・サービス付き高齢者向け住宅への訪問リハビリを経験されています。

 

 

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