有料老人ホーム・介護施設の資料請求ならオアシスナビ

広告掲載をご検討の方

オアシスナビ×ハートページ

COPDの予防と治療~高齢者のCOPD|オアシスナビ 介護の知恵袋では、お役立ち情報を毎日配信!

目的別に記事を探す

連載スタート!認知症★ドタバタ介護日記

W認知症・じーちゃんばーちゃんと暮らす、ゆず子の介護奮闘記!

【最終回】ゆずこ家の介護はまだまだ続く!~漫画★孫娘のガチンコ介護

7月25日

【最終回】ゆずこ家の介護はまだまだ続く!~漫画★孫娘のガチンコ介護

→続きはこちら

COPDの予防と治療~高齢者のCOPD

2013年6月7日

COPDの予防と治療に最も大切なのがタバコを止めること。すなわち禁煙です。禁煙せずに、薬の治療を行っても、効果は上がりません。しかし、タバコは麻薬などの薬物と同様に依存症(いわゆるニコチン中毒)を起こすため、止めたくても止められない人が多いという問題があります。COPDの治療とともに、禁煙についても考えてみました。
<監修:上條内科クリニック 院長・医学博士 上條武雄/文:椎崎亮子>

 

●「高齢者の慢性閉塞性肺疾患(COPD)」をすべて見る

 

COPDの進行を遅らせ、QOL(生活の質)を向上させる治療

前回、COPDの治療の目的は、肺の健康を取り戻すことではなく、進行を防ぎ、QOL(生活の質)を少しでも上げていくことと解説しました。

 

COPDの治療は大きく分けて3つあります。
(1)COPDを進行させる危険を取り除く
(2)症状が安定している時期の薬の治療
(3)症状が悪化した場合の治療
です。下の表に、COPDの進行度と治療の関係を示しました。

 

(1)のCOPDを進行させる危険とは、すなわち喫煙(他人の煙を吸い込む副流煙を含む)と、インフルエンザや肺炎などの感染症です。家族や職場での禁煙・分煙と、予防接種が主な取組みとなります。

 

(2)の症状が安定している時期の治療は、薬の治療として、気管支拡張薬を重症度に応じて、短時間作用型のものと長時間作用型のものを使い分けます。気管支拡張薬には、抗コリン薬、β2-刺激薬、メチルキサンチンなどの種類があります。それぞれに作用の特徴と副作用があるため、効果的でなおかつ副作用の出にくい組み合わせで使われます。
薬の治療と並行して、さらに症状の改善が期待できる「呼吸リハビリテーション」が行われます(詳しくは後述)。

 

(3)の症状が悪化した場合の薬の治療とは、痰(たん)の様子をみながら、気道感染があるようであれば抗菌薬を投与します。呼吸不全に対しては、ステロイドの吸入や経口投与を行うことと、酸素吸入で呼吸を楽にする、非侵襲的陽圧換気*を行うなどの方法です。最終的には、気管切開で呼吸を楽にする方法も選択される場合があります。
非侵襲的陽圧換気*=人工呼吸器の一種で、気管内挿管を必要とせず、顔にマスク状の器具をかけるだけで呼吸補助ができるシステム。会話や食事、痰の吸引も可能。

 

 

「呼吸リハビリテーション」と栄養管理

COPDにかかると、肺の機能が低下し、体を動かせなくなるため体力もなくなり、体全体の筋肉が衰えて寝たきりになる場合もあります。これを防止し、できるだけ自立した生活を送れるよう残された肺の機能と体の筋肉を維持し、呼吸の改善を目指すのが、「呼吸リハビリテーション」です。日本ではまだ新しい治療概念ですが、アメリカなどでは盛んになっています。

 

呼吸リハビリテーションは、呼吸トレーニング(口すぼめ呼吸、腹式呼吸)、リラクゼーション、胸郭のストレッチ運動、呼吸介助法(他の人が介助して息を吐くのを助ける)、痰(たん)の出し方の訓練、呼吸体操、手足の筋力トレーニング、歩行トレーニングなどがあり、本人や家族も含め、包括的に行われます。一定期間の入院や、外来通院でのプログラムがあります。
※参考:日本呼吸器疾患患者団体連合会 呼吸リハビリテーション実施医療施設

 

また、COPDでは食事で摂取する栄養について配慮することも大切です。COPDでは、激しい呼吸で消耗するため、多くの患者さんが標準体重より痩せてしまいます。標準体重の90%未満の人では、医療施設で栄養士などにより食事指導が行われます。家族が相談に行くことも可能です。栄養指導は、呼吸リハビリテーションの中に含まれることもあります。

 

 

もっとも大切な禁煙

タバコは、COPDのみならず、糖尿病、心血管障害、脳血管障害、がんなど、まさに「万病のもと」。しかし喫煙経験者(あるいはそのご家族)であれば、禁煙が非常に難しいことはよくご存じだと思います。タバコに含まれるニコチンは、依存症を起こす薬物のひとつです。身体的な依存と精神的な依存の両方が起こるため、どんなに体に悪いと分かっていても、実際に呼吸困難が起こっていてもタバコが止められないのです。ただし、タバコ(ニコチン)の依存症はモルヒネやコカインなどよりはずっと弱いと言われています。

 

禁煙ができるかどうかは、決して個人的な性格や、根性やがまんの問題ではありません。薬物依存に対する治療と同じく、禁煙も医学的な治療を必要とします。まずは、かかりつけ医に禁煙プログラムについて問い合わせることをお勧めします。

 

場合によっては、職場や自治体などで禁煙プログラムを設けているところもあります。タバコに関する学習とともに、禁煙治療薬のバレニクリン(商品名チャンピクス)、ニコチンパッチなどを使って治療していきます。

 

 

高齢者でも禁煙には利益がある

高齢者では、ご本人が「この年まで吸ってきたから無駄だ」「もう好きなようにさせてくれ」と、禁煙を受け入れないという問題があります。とくに、認知症を持っている方では、禁煙に対する理解が難しい場合があるようです。また、火の始末ができないなど、危険と隣り合わせで、ご家族がハラハラするケースもよく聞かれます。デイケアなどの施設では、施設側がタバコやライター等の管理を行う、喫煙室を別に設ける、全面禁煙にするなどの措置を取っていることが多いようです。

 

かかりつけ医、介護関係者、家族と、可能な限り本人を交え、禁煙について話し合う機会を持つことを提案したいと思います。

 

どんなに高齢でも、禁煙は必ず一定の効果をもたらします。どんな状態からでも、死亡リスクは低減するという研究も出ているようです。COPD治療とよいQOLには禁煙は不可欠です。あきらめずに禁煙を目指しましょう。

 

COPDの病期と治療

(参考・日本呼吸器学会 「COPD(慢性閉塞性肺疾患)診断と治療のためのガイドライン」)

 

● COPD(タバコ肺・慢性閉塞性肺疾患)の記事をすべて見る

 
<参考>
日本呼吸器学会 「COPD(慢性閉塞性肺疾患)診断と治療のためのガイドライン」【PDF】
喫煙科学研究財団
Smoking and all-cause mortality in older people: systematic review and meta-analysis. Gellert C, Schöttker B, Brenner H.Archives of Internal Medicine 2012; 172: 837-844

 

 

●「高齢者の慢性閉塞性肺疾患(COPD)」をすべて見る
●「高齢者のかかりやすい病気・疾患」の一覧を見る
●「在宅医 ドクター上條に聞く」のコーナーをすべて見る

関連する記事
コメントを書く
ユーザー名:40文字以内
コメント:200文字以内

テーマで記事を探す

高齢者の病気

高齢者のケガ

高齢者のかかりやすい主な病気

<症状別>病気との付き合い方

高齢者に起こりやすい事故

在宅医 ドクター上條に聞く

この条件で検索

このページのトップに戻る

都道府県から老人ホームを探す