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【糖尿病の治療1】血糖コントロールと経口薬~高齢者の糖尿病6

2017年8月25日

前回の5回目までで、糖尿病とはどんな病気なのか、療養にあたってはどんな注意が必要か、整理できたと思います。
今回は、具体的な糖尿病の治療法についてみていきましょう。

 

<監修:上條内科クリニック 院長・医学博士 上條武雄 / 文:星野美穂>

 

●「高齢者の糖尿病」をすべて見る

 

血糖コントロールの指標「HbA1c」とは?

1これまでみてきたように、糖尿病は血糖値があがる病気です。

 

糖尿病の診断では、以下のいずれかが確認された場合に糖尿病と判定されます。

 

(1)空腹時血糖値が126mg/dl以上
(2)75gのブドウ糖を摂取し(糖負荷試験)2時間後の血糖値が200mg/dl以上
(3)随時血糖値が200mg/dl以上
(4)HbA1c6.5%以上

 

ただし、血糖値は食事や運動の影響を受けやすく、検査前に食事をしたり、反対に食事を制限することでその時点での数値が変わり、より適正な診断ができない可能性があります。

 

そのため、血糖コントロールの指標として使われているのが、「HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)」です。

 

「HbA1c」は、過去1~2か月の血糖値の状態の指標となる数値です。血糖値が高めに推移しているとHbA1cはあがり、低めならHbA1cは下がります。
長期的に血糖の状態を把握できるため、より適正な診断を行うことができます。

 

HbA1cの表記は2014年に変更

このHbA1c値が、2013年から2014年にかけて変更されました。

 

以前は日本国内でHbA1cの値を表記する場合、JDS値が使われていましたが、国際的に広く使用されているNGSP値が使われるようになりました。

 

NGSP値はJDS値に比べ、およそ0.4%高く表記されます。つまり、JDS値でHbA1cが8.5%と書かれていた人は、NGSP値では8.9%と表記されます。

 

高齢者糖尿病の血糖コントロール値

糖尿病の治療の目的は、高すぎる血糖値を正常値まで低下させ、合併症の発症を防ぐことです。

 

ただし、高齢者は薬の影響が大きく低血糖になりやすいため、若い人とは別に「高齢者糖尿病血糖コントロール値」が示されています。
認知機能やADLの程度、使用薬物などによってHbA1cの目標値を設定し、低血糖が危惧される場合には「下限値」が設定されています。

 

特に高齢者にとって、HbA1c値は「ここまで落とさなければいけない」というものではなく、患者さんの個々の状況を見ながら低血糖にならないよう注意しつつ、個別に目標を立てて達成していくものと考えられています。

 

【高齢者糖尿病の血糖コントロール目標】
●カテゴリーⅠ
・患者の特徴・健康状態……認知機能正常 かつ ADL自立
・インスリン製剤、SU剤、グリニド薬などの使用
→なし(7.0%未満)
→あり(65歳以上75歳未満7.5%未満〔下限6.5%〕 75歳以上8.0%未満〔下限7.0%〕)

 

●カテゴリーⅡ
・患者の特徴・健康状態……軽度認知障害~軽度認知症 または 手段的ADL(*1)低下、基本的ADL(*2)自立
・インスリン製剤、SU剤、グリニド薬などの使用
→なし(7.0%未満)
→あり(8.0%未満〔下限7.0%〕)

 

*1 手段的ADL:買い物、食事の準備、服薬管理、金銭管理など
*2 基本的ADL:着衣、移動、入浴、トイレの使用など

 

●カテゴリーⅢ
・患者の特徴・健康状態……中等度以上の認知症 または 基本的ADL低下 または 多くの併存疾患や機能障害
・インスリン製剤、SU剤、グリニド薬などの使用
→なし(8.0%未満)
→あり(8.5%未満〔下限7.5%〕)

 

*日本糖尿病学会「高齢者糖尿病の血糖コントロール目標について」より

 

糖尿病経口薬の種類と役割

22型糖尿病では、治療の基本となるのは食事療法と運動療法です。それらを行っても血糖値が下がらない場合、補助的に薬物による治療を行います。

 

糖尿病の薬には、経口薬と注射薬があります。
血糖値がそれほど高くない場合は、経口薬だけで治療を行うことが多いようです。内服するだけで簡便なこと、注射薬と異なり患者さんの心理的抵抗が少ないことがその理由です。

 

2014年に、これまでとは全く異なる作用を持つ、SGLT2(エスジーエルティツー)阻害薬が発売され、現在、7種類の経口血糖降下薬があります。
単剤で使うことも、患者さんの状態に応じて組み合わせて使うこともあります。

 

下に、主な経口薬の種類と役割、注意点をまとめました。

 

薬剤によって、食事の前に飲まないと効果が出ない薬や、食事をしないで服用すると低血糖を起こしてしまう薬など、注意点があります。それぞれの薬の特徴をつかんで、服用しましょう。

 

【糖尿病の経口薬の種類と役割】
インスリン分泌促進薬

 

■スルホ二ル尿素薬(SU剤)
主な薬剤名……アベマイド、ジメリン、デアメリンS、オイグルコン、ダオニール、グリミクロン、アマリールなど
使用法……食前または食後
作用……すい臓のβ細胞を刺激してインスリン分泌を促進する。空腹時の血糖値をよく下げる。過去、糖尿病治療薬の第一選択薬だったが、DPP-4阻害薬の登場により、使用されることが減っている。
注意点……食事、運動療法を徹底しないと体重が増加したり、SU剤本来の効果が得られない。低血糖の可能性あり。特に高齢者や腎機能不全がる場合には注意。

 

■DPP-4阻害薬
主な薬剤名……グラクティブ、ジャヌビア、エクア、ネシーナ、トラゼンタ、テネリア、スイニー、オングリサ、ザファテック、マリゼブ
使用法……食前または食後(ザファテック、マリゼブは週1回の服用)
作用……インスリン分泌を促す「インクレチン」に働きかけると同時に、血糖値を上げるホルモン「グルカゴン」の分泌を抑制する。糖尿病治療の中心的役割を果たしている薬剤であり、インスリン分泌が低下している2型糖尿病では第一選択薬となる。
注意点……単剤使用での低血糖は少ないが、SU剤と併用すると思わぬ低血糖が起きることがある。

 

■速効型食後血糖改善薬
主な薬剤名……スターシス、ファスティック、グルファスト、シュアポスト
使用法……食直前
作用……食事の直前に内服するとβ細胞からのインスリン分泌を刺激して、食後の血糖を改善する。
注意点……低血糖の可能性あり。

 

インスリン抵抗性改善薬
■ヒグアナイド薬(BG薬)
主な薬剤名……ジベトス、グリコラン、メトグルコ
使用法……食前または食後
作用……肝臓の糖を作る働きを抑え、同時に筋肉などでの糖の利用を促進して統合的に血糖値を低下させる。
注意点……悪心、嘔吐、全身痙攣やショック症状などを起こす「乳酸アシドーシス」という副作用が出ることがある。食事が摂れないときやひどい下痢の場合は服用しない。

 

■チアゾリジン薬
主な薬剤名……アクトス
使用法……食前または食後
作用……肝臓の糖を作る働きを抑え、同時に筋肉などでの糖の利用を促進して統合的に血糖値を低下させる。
注意点……身体に水がたまり、むくみやすくなる。むくみや急激な体重増加は医師に連絡する。

 

糖吸収系・排泄調節系
■α-グルコシダーゼ阻害薬
主な薬剤名……グルコバイ、ベイスン、セイブル
使用法……食直前
作用……小腸での糖質の消化・吸収を遅らせることで、食後の高血糖を抑える。
注意点……お腹が張ったり、おならが増えることがあるが、しばらくするとそうした症状は消失する。

 

■SGLT2阻害薬
主な薬剤名……スーグラ、アプルウェイ、デベルザ、フォシーガ、ルセフィ、カナグル、ジャディアンス
使用法……朝食前または朝食後
作用……血液中の糖を尿に排泄することによって血糖値を下げる。インスリンに依存せずに血糖値を下げることができることから、単剤で使うと低血糖が出にくい。
注意点……特に高齢者では脱水に注意。また、尿に糖が出ることにより、尿路感染症、性器感染症(特に女性)を起こしやすくなる。発疹や皮膚が赤くなるなど皮疹の報告も多い。

 

 

プロフィール

kami上條内科クリニック院長・医学博士 上條武雄先生
1992年慈恵会医科大学卒業後、2003~2007年まで上野原市立病院内科勤務。2007年から横浜市内の在宅療養支援診療所3ヶ所に勤務の後、2011年に上野原市に上條内科クリニックを開業。地域を支える在宅医として、認知症ケア・緩和ケアなどにも力を入れる一方、アニマルセラピーの普及や、医療・介護が連携しやすい仕組みづくりにも取り組む。忙しく飛び回る毎日の癒しは愛犬のチワワたち(花音、鈴音ともに7歳)。自身でアニマルセラピーの効果を感じる日々。

 

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