有料老人ホーム・介護施設の資料請求ならオアシスナビ

広告掲載をご検討の方

オアシスナビ×ハートページ

認知症の家族をサポートする「家族会」とは? ~竹内弘道さんインタビュー|オアシスナビ 介護の知恵袋では、お役立ち情報を毎日配信!

目的別に記事を探す

連載スタート!認知症★ドタバタ介護日記

W認知症・じーちゃんばーちゃんと暮らす、ゆず子の介護奮闘記!

どうなる?一人暮らしの認知症ばーちゃんの今後~漫画★孫娘のガチンコ介護

6月20日

どうなる?一人暮らしの認知症ばーちゃんの今後~漫画★孫娘のガチンコ介護

→続きはこちら

認知症の家族をサポートする「家族会」とは? ~竹内弘道さんインタビュー

2014年5月14日

「認知症の家族会」や、ここ数年増えている「認知症カフェ」は介護保険サービスとは違う形で、認知症の方や家族をサポートしてくれます。

今回からは、2回連続で、認知症介護の達人 竹内弘道さんのインタビューをお伝えします。

在宅介護を経験され、現在は「認知症家族会」の世話人をするかたわら、ご自宅を「認知症カフェ」として開放されている竹内さん。勇気が出るヒントが満載です!

 

Q.認知症家族会「たけのこ」では、どんな活動をしていますか?

A.

月に2回「ミニデイサービス&家族交流会」、年に1回「たけのこ広場」という認知症啓発と介護者交流を兼ねたイベントを実施しています。他にも不定期で、認知症介護セミナーや学習会などを開催しています。

 

月2回の「ミニデイサービス&家族交流会」は毎回2時間程度。会の前半は認知症の方を囲みながら、家族、保健師、ボランティア全員で体操や音楽、ゲームなどのグループ活動をします。名前の通り、小さなデイサービスのような感じです。そして、ティータイムのあと、家族は別室に移動して情報交換などをしながら交流。認知症の方達は、引き続き音楽活動などを楽しみます。

 

ミニデイサービスで手品を楽しんでいる様子

ミニデイサービスで手品を楽しんでいる様子

参加の形は自由なので、認知症の方と同伴で来る方、介護者だけで参加する方とさまざま。たのしくなごやかな雰囲気の中で進む会で、2時間の活動が終わった後も、仲間同士で散歩や食事にでかけることもしばしば。 この「ミニデイサービス&家族交流会」では1回の参加で300円をいただいて活動費にあてています。

 

年会員になると、年会費として、家族参加だと3000円、個人の場合2500円。その分、毎回参加する時の300円は不要になる仕組みになっています。

 

Q.どんな方が参加していますか?

A.

月に2回のミニデイサービス&家族交流会の会場は中目黒駅そばの「中目黒スクエア」

月に2回のミニデイサービス&家族交流会の会場は中目黒駅そばの「中目黒スクエア」

「たけのこ」は、15年前から活動している認知症の家族会で、目黒区と目黒区社会福祉協議会の支援を受けています。活動場所も目黒なので、会員は目黒区在住の方が8割ですが、残り2割は渋谷区など近隣の方や他県の方。住所に関係なく、誰でも参加できます。

 

現在、約30のご家族が会員となっており、他にも個人会員や、ボランティア、区の保健師、包括支援センタースタッフなどが加わって活動しています。現在はだいたい、80名くらいの組織になっていますね。月に2回のミニデイサービス&家族交流会には、毎回20~30名程度の参加があります。

 

参加しているのは、認知症の方ご本人と、その配偶者や子供・兄弟など介護をされているご家族。ご家族の介護スタイルもさまざまで、同居して自宅で介護中の方もいれば、遠方に住みながら通って介護している方もいます。また、特養などの施設に入居されていて、定期的に施設に様子を見に行っている、という方も多いです。

 

また、「たけのこ」は介護者だけでなく認知症の方ご本人が一緒に参加することを推進しているので、認知症の方ご本人も参加しています。

 

Q.認知症の方と家族が一緒に参加する“家族会”は、珍しいのでは?

A.

はい、一般的な家族会は、介護をする家族だけが参加し、介護の悩みを共有し、情報交換するようなものが多いと思います。「たけのこ」は、その家族の交流に加えて、認知症の方がスムーズに介護サービスを利用できるキッカケとなる場にしたいと考えています。

 

年に1回のイベントではミニデイサービス・家族交流会以外に、医師などによる個別相談会、介護セミナーなどもあります。2014年は6/1(日)に目黒区総合庁舎にて実施予定。参加無料。

年に1回のイベントではミニデイサービス・家族交流会以外に、医師などによる個別相談会、介護セミナーなどもあります。2014年は6/1(日)に目黒区総合庁舎にて実施予定。参加無料。

認知症の方は、他者との交わりにナーバスで、ひきこもりがち。デイサービスや訪問介護の利用を頑なに拒否するケースも多いです。しかし介護サービスや周囲の助けなしに、家族だけで認知症の介護をすることはとても困難。介護する家族も心身をこわしかねません。
ですから、「たけのこ」を通して社会と関わることに慣れてから、介護保険サービスに誘導する、という取組をしています。

 

認知症の方を、送迎バスに乗せデイサービスに連れて行くのは簡単なことではありません。本人は、介護者と離れ、見知らぬ人に見知らぬ場所に連れて行かれることに、不安を抱きます。

 

ですが、たけのこのミニデイサービスを定期的に利用し、家族との別行動やデイの雰囲気に少しずつ慣れていくことができれば、心理的な抵抗が少なくなり、参加してもらいやすくなる。この慣らし運転を経て、デイサービスなどの定期利用につなげていきます。

 

Q.竹内さん自身が介護されていた時、家族会はどう役立ちましたか?

A.

私は2人暮らしの在宅介護だったので相談できる相手が身近にいませんでした。母に対して、一度だけ大声を上げたことがあります。その時、母は私に両手を合わせて謝り、その様子を見てひどい自己嫌悪に陥りました。外から見てもわかるくらい、ストレスがたまっていたのだと思います。保健師さんが家族会を勧めてくれました。

 

実際に家族会に参加してみると、同じ認知症でも、人によって症状も違えば、家族の対処のしかたも違う。母だけを見て「認知症とはこんなものだ」と思い込んでいましたが、誰にでも通用する正解は存在しない。自分なりの付き合い方を見つけることが大切だと知りました。

 

家族会にはさまざまな人が参加しているので、知らなかった症状やたくさんの具体的な対処法を知ることができる、事例の宝庫です。事例を知れば、自分で応用しアレンジしていけます。

 

アルツハイマー型認知症だった竹内さんの母、伊代さん。みんなに愛されるおばあちゃんでした。

アルツハイマー型認知症だった竹内さんの母、伊代さん。
みんなに愛されるおばあちゃんでした。

たとえばうちの母は、夜になると「家に帰らせていただきます」と、どこかに出かけようとする。もちろん、家は今いる場所だけです。以前は、「家はここだから」と説明してわからせよう、とどまらせようと苦労していました。でも、それは逆効果。安心できる場所に行きたいと思う気持ちから自然に出る言葉なのだから、それを否定するのではなく、まずその気持ちに寄り添い話に乗って安心させる方が良いと知りました。

 

否定ではなく、「では一緒に行きましょう」と言う。
私のその言葉一つで落ち着き、それ以上言い出さないときもある。
それでも出かけるというときには、実際に外出準備をして外に出る。家から一歩外に出ると、それだけで安心してすぐに家に戻れる場合もあります。

 

それでもだめなら「家に帰る途中で、買い物して行こう」と誘って、近くのスーパーに行く。買い物している間に不安な気持ちを忘れ、ついでに買い物もすませて家に帰ることができます。

 

これは我が家のケースでしたが、スーパーがなければドラッグストアでもいいし、お菓子好きならケーキ屋でもいい。事例を聞きながら自分の環境と照らしつつ、自分なりの方法を編み出していけばいい。

 

そしてそのためには、いろんな人の事例を聞くことが、とても大切なんです。

 

Q.家族会の世話人をしていて、よかったと思うのはどんな時?

A.

認知症の方自身が変わるのは難しいですが、介護する側は自分の意思で変わることができます。介護をする側の態度や接し方が変わると、認知症の方の行動も変わっていきます。今まさに介護に苦しんでいる方も多いと思いますが、介護は大変なことばかりではないのです。

 

「たけのこ広場」認知症医療に関するミニフォーラム(写真右が竹内さん)

「たけのこ広場」認知症医療に関するミニフォーラム(写真右が竹内さん)

私が世話人をしていてよかったと思うのは、介護に追われ暗い顔をしている方や、泣いてばかりいた介護者の方たちが、家族会に参加する中で、元気を取り戻していくのを見ること。そして、介護者として、人間として成長していくのを見ることです。

 

家族会にはボランティアの方も大勢参加しています。その多くは、自分自身が介護者として悩んだり苦しんだり、という経験を乗り越えてきた家族会の卒業生です。私自身もそうですが、自分達が家族会に助けられてきたからこそ、後に続く介護者も同じように助けたいし、サポートしていきたいと思っています。

 

 

プロフィール

1-1竹内弘道さん

http://takenoko.kazekusa.jp/

目黒 認知症家族会 「たけのこ」世話人
認知症カフェ「Dカフェ・ラミヨ」主宰 *どちらも目黒区外の方も参加可

 

認知症の母親を12 年間、自宅で介護。親子2人暮らしの単身者介護で、最も助けられたのは「認知症家族会たけのこ」の存在だった。現在は、その世話人役をするかたわら、97歳の母を見送り1人になったのを機に、自宅の2階を地域に開放。月に2回認知症カフェ「Dカフェ・ラミヨ」を開催している。

関連する記事
コメントを書く
ユーザー名:40文字以内
コメント:200文字以内
この条件で検索

このページのトップに戻る

都道府県から老人ホームを探す